う~ん;う~ん; 沢山の本を目の前に、ぎんは大きなため息をひとつ。
それは三日前のコト。ジュノーで開かれた
ちぇりー先生のセミナーで、ぎんはひとつのお約束をしていました。
「ハイ、ハーイ!><ノ じゆう研究して報告するネ!」 初めて参加したセミナーが、あまりにも楽しくって 思わず宣言しちゃったのです。
でも、ぎんは
『研究』なんてしたことがありませんでした。
なにから始めたらいいのか?サッパリ見当がつかないのです。
う~ん;う~ん;・・・・ウウ~ン;; 参考にしようと沢山の本を読んでみたけど
ジュノーの経済について? ジュピロスの地下都市について? なんのコトだろ?
どうやら『研究』って とっても難しいみたい・・・
「 楽しみにして待ってますね^^」 あの日、微笑んでたちぇりー先生の顔が浮かんできます。
真似ッコすればいいのかな? 少しだけ簡単そうな本をひらいて、書き写そうとしたけれど・・・・
ダメダメ>< だってちぇりー先生はジュノー図書館でイッパイ本を読んでいるのだもん
すぐにバレちゃう
それに・・・ズルッコは良くないよね? ため息をつきながら、図書館からの帰る途中 ぎんはゲフェンでお弁当を食べるコトにしました。
場所はお気に入りの展望台です。
空中に浮かぶ階段を一個ずつ上っていくと・・・あらら?
誰か先客がいて、望遠鏡を覗いているようです
「 あ~ ちぇりーせんせーだ! 」
「 こんにちはぁ^^ ぎんねこちゃんも、ここでお弁当ですか? 」 クルンと振り返ったちぇりーさんの目に、望遠鏡の輪っかの跡がクッキリ! ずいぶんと長い間、眺めていたようです。
「 なにを見てたですか? 」
「 何か面白そうな謎が残っていないかな?と^^
研究に煮詰まって、悩んでいる時は、ここで望遠鏡を見て過ごすのです」 ふ~ん('_'*)
悩んでる、と言ってる割には、なんだか楽しそう。先生の目はキラキラしています。
「 どうして研究家になったの? 研究って楽しい? どうすれば研究は上手にできるの? 」
「おやおや^^ さては、ぎんねこちゃんも悩んでいますね? 自由研究が進まなくて困っているのでしょう?」 「 どーして判ったの!?>< 」 ちぇりーさんはウインクしながら、ぎんのお弁当を指差しました。
「 何故なら、美味しそうなお弁当が半分も進んでいないからです 」 ・・・・たしかに; このところ、ぎんは食欲が落ちて お姉ちゃん達にも心配されてしまいました。
「 ぎん ほんとうは『研究』ってしたコトがないの。 だから、報告のお約束守れないかも・・・ 」 白状しちゃったぎんに、ちぇりー先生は頷きながら尋ねました。
「 じゃあ、どうして「研究しよう!」って思ったのかしら? 」 それは・・・・
「 だって、楽しそうだったから(' '*) 」
「 私も、同じだったんですよ^^
伝承や昔語り、今に残る史実 少しずつでも調べていって、もっと色んな事が解った時・・・・楽しくて嬉しくて仕方ないのです 」 そういえば、セミナーでお話していた先生は、あの会場の誰よりも楽しそうでした。
「 そして、もっと探したくなるのです。
ほかの不思議なもの・・・謎なもの。さぁ、一緒に望遠鏡を覗いてみましょう? 」 ちぇりーさんに促されて、ぎんも望遠鏡に目を当ててみました。
「 なにが見えますか? 」 レンズの向こう側、ぎんの視界一杯に緑の森が入ります。これは、どっちの方向なのでしょう?
ルナちゃんが見える・・・ファブルもいる・・ブロンテラの森かな・・あ、アレって?
「 せんせぇ 森の奥に門が見える。でも、街の門じゃないみたい 」
「 森の奥に門。あぁ、それはきっと『迷宮の森』の入り口ですね 」 迷宮の森??
ああ、ちょっとだけなら、ぎんも知っています。ブロンテラの西北には、迷路になっている森があって遭難する人が後を立たないので、国が門を作って注意を促してるって。
「 迷宮の森の謎については、学生時代に調査した事があるのですよ。ですが、はっきりと解らないのです。謎です・・・」 迷子になるのが面倒だから、ぎんは一度も入ったコトがありません。
「 ぎん・・・行ってみようかしら 」 おお!と、ちぇりー先生が歓喜の声を上げました。
「 調査してみてくれますか!? いまだに解明されていない謎の森。
なぜワープしてしまうのか?そして、なぜ多くの生き物が生息しているのか?
さあ、そうと決まれば調査の準備ですよ!手伝わせて頂きます^^
早速、準備をしに行きましょう! さあ♪」 「 待って待って、お弁当まだ食べてないです>< あぅ、ちぇりー先生~ どこ行くの?? 」 興奮したちぇりーさんに、グイグイと腕を取られ、ぎんはカードごと引きずられます。
うわぁ・・>< なんだか忙しくなってきましたよ??
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迷宮の森
2007/08/05(Sun)01:07
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